2011.12.23
本日は、”ものづくり”の話をしたいと思います。
例えば、この、圧延油フィルター。

通常のカメラでは全体像を撮るのも難しい!!くらいに長い。。。
一見、ただ長いだけ、の、ように見えますが、とても長い歴史があります。このフィルターを使っている
圧延機は、今ではもう”古い”タイプのものかもしれませんが、まだまだ使用可能です。
ですが、当時、このフィルターを作っていた職人さんたちが、高齢化のため供給が難しくなってしまったのだそうです。
この圧延機を使用しているメーカーの方が、このフィルターを作れる工場を探していたのだそうですが、なかなか見つからず、バンテックにも声がかかりました。
この圧延機を使用しているメーカーさんは、愛知県にあり、弊社の技術担当の小平課長と営業がお話を伺いに、声をかけてくださった業者の方に会いに行ったところから、バンテックの挑戦が始まりました。
まず、このフィルターの仕様は、長さ約100cm フィルター部分の径が25φ。中にはスプリング上のコイルが補強用に入っています。メッシュは55/60の綾織の圧延。

このメッシュがフィルターになります。

圧延機フィルター3D断面図
第一の難関は、まず、このメッシュをシリンダー状に丸めることでした。 55/60の綾畳織のメッシュに圧延加工をしてあるのでかなりの強度です。
また、径が25φなので、どうしても丸めた後の重なり部分が丸くなってくれず、山形になってしまうことでした。
このようなフィルターには、溶接はシームか連続スポットで溶接されるのですが、重なり部分が山形になってしまっていては、溶接をしずらいし、また、形がいびつになってしまいます。
しかし、治具を工夫することで、この問題は解決することができたのだそうです。

円形になってます!
さて、この第一の難関を突破した後も次から次へと難関が湧いてきます。
それは、また次回に!!
2011.12.22
さて、今日は新しく入った加工機のお知らせです。
この加工機は金型などをプログラムによってカットをしてくれる機械です。

”放電”という名がついているように、電流で放電をすることにより、カットをしていくので、多少時間はかかるとの事。
その、放電の様子が下の写真です。

放電している場所は水が浸してあります。
そして、試験的に切ったのが下の写真。
この小さなカーブも図面通りに切れてますね~!!

2011.12.16
「抵抗溶接」とは何か?と、言いますと、俗にスポット溶接、とか、シーム溶接などと呼んでおります。

シーム溶接機

スポット溶接機
この溶接では電流を流すことにより、金属本来が持つ抵抗を利用して、熱を発生させて溶かし、2枚の金属を接合させるものであります。
ただ、アーク溶接とは違い、スポットやシームの場合は金属表面が溶けてしまっては破れなどの原因になるため、電流の大きさとスポット部分の圧力のかけ方、時間が重要になってくるのです!
そして、スパッタと呼ばれる火花を散らしてはいけないのです。
金属の抵抗を利用して熱を発生させるので、真鍮などの銅が入っているものは、接続不可、となる訳なんですね!

スポット溶接↑

シーム溶接↑
この溶接は、”ろう付け”などと呼ばれるハンダ付けとは全く違うやり方です。
2011.12.1
いよいよ今年もあと1か月! 今日の栃木は雨模様で暗く感じます。
さて、今日はシンプルなアミですが、そこに隠された”技術”のご紹介です。

写真は、単にメッシュを丸めたもの、ですが、溶接部分をご覧ください!!

わずか、1mmの合わせです! こういった繊細な部分は、日本人の得意とするところ。

こちらなどは、”ハゼ折”をしています。真鍮アミはスポット溶接ができないためです。
このフィルターは、かなり以前から作っているものだそうです。
中は、150メッシュの真鍮フィルターで、リテイナーが三つ入ってます。組み立ても手作業です。

周りを覆っているのは、フェルトで縫製してあります。
2011.11.18
今年もあと、1か月余りとなってきました。
タイの洪水も山場は越えたようですが、まだまだその後の混乱が残っているようです。
弊社社長が、先週末から今週の頭までタイの近況を視察してまいりました。
水はひき始めてはいるものの、汚染水のため、溜まっている水からの機械引き上げはなかなか
困難なようです。
バンテック M.F. の工場界隈も少し、治安が悪くなっているのか、どろぼうに入られたようです。

↑窓のひとつが破られて、少し被害にあったようです!

バンテックのタイの工場までには、水は来なかったものの、周りの混乱の影響はまだまだ続くようだとか・・・
バンテック日本とタイとのやりとりも、いつになく頻繁です。
Jetroからの 11月16日付の情報です。↓
チョンブリという場所は、ぎりぎりのところようです。
2011.11.11
さて、今回は中国、瀋陽にある大島金属にて行われました、監査を報告いたします。
ここ、数年で80名を抱える工場になりました。

工場内も窓がたくさんあって、明るいです!

あ、いやいや監査でした。。。日本から来た方々も、真剣です!


そして・・・

牟楠総経理です!
牟さんは、元、㈱バンテックで研修生で日本に来ていたそうです。研修を終えて、バンテックの兄弟工場として、中国に工場を作りました。
2011.10.21
先日、監査が入りました。
この1~2か月、たて続けでしたので、工場のスタッフもかなりぴりぴり(?)
いよいよ当日には全体に緊張していたかも、です。

しかし、いつも通りにやれば、と言われてもたくさんの人が見ている中での、金型設置は結構大変そう・・・

そして、すみず~みまで見学していただき、最終評価では、どんな指摘があるのだろうか・・・という
気持ちになってきます。

今回も、大変高得点で、お褒めのお言葉を頂戴いたしました!!
監査の方々も、遠くからいらして大変だったと思います。
2011.09.9
朝 晩、だいぶ涼しくなってきました。
さて、今週と来週はタイにある、バンテック工場についてお話ししたいと思います。
先日、弊社社長がタイ工場に行ってまいりました!
その時の写真をいくつかご紹介したいと思います。

↑これは、タイ工場の事務所だそうです。日本のバンテックより新しくていいな~・・・
そして、工場内はなんと! 天井が高い! ↓↓

そして、従業員数は48名! 日本のバンテックと同規模か・・・

なんか、こう見ているだけでは、日本と変わらないようですね!
そして、次回はタイのお祭りをご紹介したいと思います! 水掛け祭というのだそうです。
なかなか、日本のお祭りのような名前です。次回もぜひ、お楽しみに!
(あ、バンテック日本にもタイの人がいたので、言葉なども併せてご紹介いたします。)
2011.09.2
工場では、時々お客様からの「監査」が入ります。
製品の品質向上は随時行っていますが、外部から行われると、ちょっと緊張します!
今回も金型の取り付けから、製造スタート、一通りの製造過程とその後の検査までです。

↑金型の取り付け。 複雑な金型ほど調節に時間をかけて・・
一つの製品が出来上がるまでに、人の手が、かなり関わっています。ほとんど「手作り」に近いのですね!
特にフィルターは、異物を取るなどにも利用されているので、小さなフィルターのちょっとした不具合も大きな機械への影響は大なのです。

↑溶接も 一つひとつ丁寧に! 一つを作るのに時間のかかるフィルターもあります。
そして、仕上げは検査です。検査も入念に、熟練の人が見てからの、出荷です。

↑こちらも、全量を人の目を通してみます。

↑ここでは、ノギスと強度計で測ります。
すべて時間を測っての監査ですが、今回も無事お客様からのOKがでました。
これだけ人の手と目が通っていれば、そうそう不良品も出ないですが、やはり100%を維持していくのには
努力の継続が必要です。
ここで作られるものは、ほとんど「手づくり」と言えます!
工場のスタッフはこの日、とても緊張してましたけれど、みんな~、大丈夫でしたよぉ~♪
2011.08.25
前回から引き続き、エアコンの”冷える仕組み”の2回目で、アキュムレーターについてをお話ししたいと思います。
アキュムレーターの中には、バッフル板というフィルターが入っています。
このバッフル板でアキュムレーターに入ってくる気体・液体の勢いを弱めます。

アキュムレータの内面図
そして、このアキュムレーターの中で気体と液体の部分に分けます。

気体の流れとしては、上の図では時計と反対周りになります。
バンテックのフィルターはこの、バッフル板にもついてますし、消音装置であるマフラーにも消音の目的で入っていたりします。

↑↑↑ 膨らんだ銅管にはこんな形で入っているわけです。
見えない部分にいろいろ使われているフィルター。車にも、さまざまなところで使われているようです。
用途もいろいろなので、こうした機器の中だけではなく他にもいろいろ使えそうですね!
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